ペットの戒名について

ペットは亡くなったら人間と同じように戒名を付けてもらえるわけではありません。仏教の世界では、人間と犬は明確に区別されているので、人間より格下の犬畜生には、戒名は不要という考え方があります。では、どうしてもペットに戒名を付けたい場合はどのようにしたら良いのでしょうか。

ペットの戒名の付け方

戒名には階級があり、ペットには下から3、4番目のものが妥当

基本的にはペットの戒名は付けられません。ですが、飼い主が自らペットに戒名を与えても法に触れるものではありません。

特に近年では、ペットも家族の一員として人間の子供と同様にかわいがる家庭も増えてきています。無理に仏様の教えに従わなくても、飼い主の思うようにペットを供養しても構いません。

また、戒名には階級が存在します。ペットに利用される階級は下から3、4番目の信士もしくは信女が使いやすいと考えられます。というのも、ペットの戒名はコストが発生します。付ける戒名の位が高過ぎると、割高な金額を支払わなくてはなりません。

よって、幼い子供よりも大人びているが、人間の大人よりも位は下という位置付けの信士と信女が最も利用される位となります。戒名を付ける際は、付ける階級に気を付けるようにしましょう。

ペットに戒名が必要ないと言われている理由

ペットに戒名は不要との考えは仏教の教えが由来している

日本で伝わっている仏教には、ペットに戒名を与えるという教えがありません。仏様の教えにないのであれば、ペットに戒名を付けない方が無難であるという考え方が一般的となりました。

ペット霊園などの施設はあるものの、戒名を付けるという習慣は浸透しませんでした。加えて、仏教では犬のことを犬畜生と呼びます。人間とは立場が異なると明確に区別しているのです。

仏教に通じている者に言わせれば、飼い主の間で流行っている犬専用のサロンやエステそして幼稚園などといった施設は犬には不要なのです。本来、人間のための施設を動物が利用するのはおかしいという考え方が根底にあります。

しかし、人間とペットを厳格に区別することはもはや時代遅れだと感じられます。ペットは子供ができない人や作らない人、子育てが終わった人の立場に立つと「人間の子供」と同じなのです。特に日本では無宗教の飼い主も多いですし、仏様の教えにこだわる必要はないと考えられます。

ペットの戒名を専門家にお願いするには

インターネットから専門家にペットの戒名を依頼する

インターネットにて、ペットに戒名を付ける専門業者がいくつかあります。年中無休で相談に対応する業者もあるので、自分に合った業者を選択してください。

また、ペットも人間と同様にかわいがる飼い主が急増している影響を受けて、寺院やペット霊園でも戒名を付けるサービスを受け付けている場合があります。

まず、ペットを供養する予定の寺院や霊園に戒名について確認を取り、その結果次第でインターネットにて専門業者に依頼するとスムーズだと考えられます。

まとめ

ペットの戒名は、必ず付けなければならないものではありません。本来であれば、動物に戒名は不要な物です。現実的に動物は人間よりも格下の生き物とされています。人間と同じ生き方はできないのです。

ですが、ペットは家族の一員と同然です。「動物か人間か」という問題以前に、家族なのです。家族を人間と同じように供養してはいけないという決まりは日本にはありません。

したがって、飼い主の思うようにペットを供養する方がペットも安心して成仏してくれると考えます。古い考え方に固執せずに、時代の流れに応じてペットの魂を慰めることが重要です。